ペチログ

ダラダラ日記

「逆再生」についての考察

ペチダヨー。12月ですね。今期のアニメ『テスラノート』*1が面白くなってきて毎週楽しみにしています。最終回が近づいてくるとやはり寂しいものですね。また、年末というわけで、今年もやり残したことが多くてちょっと後悔してみたり。時間が戻ればいいのに~

 

さて、「逆再生」というのは、録音された音を、時間軸の負の方向に向かって再生することです。通常、我々は音源から発せられた音を発せられた順番通りに聴くわけですが、逆再生は経験することがないため、どのような音になるのか予想がつかず、時に面白い効果が得られます。DTMの世界では「リバースシンバル」に代表されるように、しばしば逆再生した音が音楽に取り入れられているようです。

 

音声の逆再生

楽器音だけではなく、人の喋る言葉(以下、音声)の逆再生を考えることもできます。前から読んでも後ろから読んでも同じ、「回文」というのが有名ですよね。これらを逆再生したものを聞いてみましょう。音質が悪くてスミマセン。

      • しんぶんし
      • たけやぶやけた
      • わたしまけましたわ

 

……いかがでしたか?全然ダメですね。

 

日本語では、ひとつの平仮名は「子音」と「母音」の組み合わせで表現されます。平仮名で回文になっていたとしても、逆再生すると子音と母音の順番が変わってしまうため、おかしくなってしまうというわけです。これついては、ローマ字にして考えると良いとよく言われます。実際、「shimbunshi」を逆再生すると「ishnubmish」(イシュンーミッシ)のように聞こえているのではないでしょうか。

他2つは「takeyabuyaketa」→「atekayubayekat」(アテカユバイェカ)、「watashimakemashitawa」→「awatishamekamishataw」(アワティシャメカミシャタゥ)のようになっているはずです。

 

逆再生で正しく聞こえるように読む

さて、日本語の音声を逆再生すると、ローマ字にして反転させたように聞こえることがわかりました。つまり、ローマ字にして反転させたように読めば、逆再生で元に戻るのではないか、と思われます。

 

例として、「Nesin Amatias」(ネスィンアマティアス)と言って録音し、逆再生してみます。最後のsは子音だけであることに注意します。

 

いかがでしたか?ちょっと変ですが「さいたま2000」に聞こえると思います。わーい おめでとう ドドンガドーン

 

不自然さの理由

ローマ字にして逆から読む方法で、ある程度、逆再生しても聞ける音声が得られました。しかし、イマイチ自然になっていないんです。ってなんでですかー

 

平仮名で逆さにした場合に「子音と母音の順番」の情報を変換し損ねていたように、ローマ字にした場合でも拾いきれていない情報があります。

 

その一つが「アクセント」です。日本語の東京式アクセントでは、ざっくりいうと「最初で上がってどこかで下がる」ようになっています*2。ということは、逆再生して正しく聞こえるためには、「どこかで上がって最後に下がる」ように読む必要があります。

 

しかしながら、「ネスィンアマティアス」のような意味不明な言葉を見た時、僕自身を含め日本語の話者は自然と「ネ/スィンアマティ\アス」のように、最後から3文字目の直後で下がるように読んでしまう傾向があります*3。結果、逆再生すると「サ/イタマニ\セン」のような感じになってしまっているわけですね。

 

アクセントまで考慮して読むなら、「サ\イタマニ/セ\ン」となってほしいので(合ってる?)、「n/es\inamati/as」と読む必要があります。やってみました。

  • n/es\inamati/as
  • sa\itamani/se\n

 

思った以上に難しかったので、「さいたま2000」を録音→逆再生して聞きながら発音→それを逆再生、というズルをしてしまいました。それでも結構難しいです。まあ、まだ不自然さはあるけど、アクセントに関してはやや改善されているのではないでしょうか。

 

おわりに

逆再生についてふと気になったので、書きながら試してみただけの記事でした。今回は、ローマ字にしてから反転させること、アクセントに注意すること、というお手軽な部分について試してみました。でも実はこれだけでは本当に発音に忠実な逆再生は実現できない気がするんですよね。/s/は逆再生しても/s/だけど、/p/は果たして……、とか、「ん」の発音は後ろの音によって変わってしまいますが……とか。気が向いたら考えてみたいと思います。

 

いかがでしたか?逆再生したときに思った通りに聞こえるように喋るのは、とても難しいですね!皆さんも挑戦してみてください☆ではでは~